新宿二丁目はナイトスポットとして知られる一方、文学やアートの題材としても取り上げられてきました。
中村明日美子の『同級生』シリーズは、BLジャンルの中で高く評価され、幅広い読者層に届いた代表作です。少年同士の繊細な感情や関係性を丁寧に描き、恋愛や自己表現のあり方を考える契機となりました。直接的に二丁目を舞台にしているわけではありませんが、同性愛を描いた作品として、街の文化とも重ねて語られることがあります。
写真家・千住和之の写真集『Shinjuku Story Vol.2』では、バーに集う人々やドラァグクイーンの姿が写し出され、新宿二丁目の夜の雰囲気や多様な人々の交流を記録しています。アートとして二丁目のリアルを切り取った作品は、街の空気を外部に伝える貴重なビジュアルドキュメントです。
さらに直木賞作家の李琴美は、短編『ポラリスが降り注ぐ夜』(2020年)で新宿二丁目を舞台に選びました。作品では、異なる性自認や文化的背景を持つ登場人物が交差する日常が描かれ、現代の東京における多様性とアイデンティティの問題を繊細に浮かび上がらせています。
こうした作品は、フィクションや写真を通じて二丁目のリアルを伝え、「物語と現実が交わる街」という二丁目の魅力を示しています。実際に訪れれば、その空気を『Barプライベート』で味わうこともできるでしょう。

